2010年3月1日月曜日

書評 「ファストファッション戦争」

川嶋幸太郎『ファストファッション戦争』産経新聞出版、2009年 定価1,365円  



ファッション業界にはうといので、こういった業界の現状をコンパクトにまとめてある本は助かります。



以下概要です。


低価格で高品質の衣料、通称「ファストファッション」が人気を集めている。


ファストファッションとは、気楽に、安く、日常的に着ることができるファッション衣料のこと。ファストフードのような服という意味。特徴は「低価格」「高品質」。

ユニクロは、自社商品の企画・デザイン・生産・販売までをすべて手掛ける製造小売業(SPA)の業態を行っていることが特徴。大量生産・大量販売できるため低価格・高品質ながら高い粗利益を実現。

スウェーデン発のH&M(へネス&モーリッツ)は、高回転で最新モードファッションを店頭に並べるのが特徴。スピード重視のため品質確保は二の次。

ファストファッションには ①ファッション性 ②スピード ③低価格 ④クオリティ の4つの要素がある。どれを重視してどれを犠牲にするかのバランスが各社の独自性となる。
H&Mは④を犠牲にして①~③を実現している。ユニクロは③と④を重視している。

しまむらは商品を売り切る力が強く、メーカー・問屋に返品しないのでメーカー・問屋は安心して取引できる。そのため高品質商品を低価格で仕入れることができる。

米国発のフォエバー21は「消費者の求めるものを低価格で売り切る」というファストファッションの目的に最も忠実。今後、最も成長する可能性が高い。フォエバー21はしまむらと特徴が似ている。

ユニクロの第二ブランド、ジーユー(g・u)は2009年に990円のジーンズを販売して話題となった。するとこれに影響されてセブン&アイグループ、イオン、西友も低価格ジーンズを発売した。今後の激戦が予想される。