2010年3月3日水曜日

書評 「社長の教科書」⑤

少し間が空きましたが第5弾です。



テーマは「マーケティングでお客さま第一を具体化する」です。


ドラッカーは販売とは売ること、マーケティングとは自然に売れるようにすること言っています。


お客様は、品質(Q)、価格(P)、サービス(S)のバランスを価値と認識してそれに対してお金を支払います。

小宮氏はQPSの組み合わせで他社との違いを出せるかがポイントになるとみています。

小宮氏はこの「サービス」を誤解しないようにといいます。

一般的な意味合いでのサービスは「品質」に含まれます。
小宮氏の言う「サービス」とは、お金を頂かないその他の要素ということのようです。

具体例として「店が近い」「店員と知り合いだから」「社名を知っていたから」「会社の評判がいい」「友達が持っていたから」「ニュースで見たから」といった理由で購入された場合、それは品質とも価格とも関係ないわけです。これがこの場合の「サービス」なのだそうです。

品質についてくわしくいうと、商品そのもののスペックや大きさ、付随するパッケージングなどをすべて含みます。百貨店等では店の包み紙の価値、つまりパッケージングが重要になります。

品質の場合、スペック、大きさ、太さ、重さ、色などのように要素に分解すると解決策が見えることがあると指摘します。

価格については一般的にいえば安いものが売れる傾向になります。しかし「値ごろ感」も大切で、あまりに安すぎると逆に信頼を得られず、買われないことになります。この値ごろ感の上限と下限を決めなければならないわけです。

最下限は「コスト」です。短期的にはライバルとの関係でコストより安く売ることもありますが、そのやり方は長期では続けられません。

そして上限は「お客様からみた価値」になります。その最もわかりやすい例がブランドです。ブランドの場合、その価値をいかに高く演出できるかが重要です。

最後にサービスです。小宮氏があげるサービスの要素は、立地・評判・品ぞろえ・人・デリバリー・納期・クレジット制度・店構え などです。

こうした要素をすべて考えながらマーケティングを行う必要があるわけです。

ドラッカーはマーケティングを全社的活動ととらえていますが、小宮氏はそれをわかりやすく伝えていると思います。


また小宮氏は会社のレベルを知るための面白い基準を提案しています。

原則: 既存顧客の売上の増減が会社のレベルのバロメーター

小宮氏は良い会社は良い顧客が長続きするといいます。つまり顧客を見れば会社のレベルが分かるわけです。
小宮氏は「友達を見ればその人が分かる」といわれるのと同じと説明しています。

京都では「いちげんさんお断り」という店が多くあります。長い歴史の中で既存の優良顧客を大切にすることで結果的に儲かると知っているというわけです。

そして最も望ましいのは既存の顧客が別の顧客を紹介してくれることであるといいます。これが一番の信用のバロメーターなのです。