2010年2月28日日曜日

書評 「社長の教科書」④

一回順番が飛びましたが書評の続きです。

小宮氏はドラッカーに準拠して経営者のやるべき仕事は次の三つであるといいます。


1、現在の事業の業績向上

既存の事業・市場・商品サービスを深掘りする。
そのためには「徹底」と「継続」が必要となる。

2、機会の追求

現在よりも一歩進めた商品サービスを開発したり販売地域を拡大する。

3、新規事業

全く新しい事業を立ち上げる。全く新しい商品サービスを始める。


ドラッカーはこの順番で行うべきであるとしています。


また、小宮氏は「徹底」の重要性を指摘します。「徹底」こそがビジネスを成功させるキーワードであるというのです。

小宮氏は事例としてセブンイレブンを取り上げます。

セブンイレブンの店舗は1日当たり平均約60万円の売上があるそうです。
一方、ローソンやファミリーマートなどの2位以下の店舗の売上はだいたい50万円ぐらいだそうです。
つまり1日の売上額の違いは約2割もあるのです。

セブンイレブンでは、品ぞろえ・鮮度管理・クリンリネス(清潔)・フレンドリーサービスサービスの基本4原則を設定しています。そしてこの基本4原則に徹底的にこだわるのだそうです。

もちろん他のコンビニも同じようなことをやっているわけですが、小宮氏はセブンイレブンではその徹底度が違うのだといいます。
「同じようなこと」と「同じこと」では決定的に違うというのが小宮氏の主張です。

この微妙な違いを顧客は敏感に気づきます。それが大きな差となるわけです。
これがドラッカーの言う「既存事業の業績向上」というわけなのです。

当社では「環境整備は戦略に従う」と主張し、徹底した環境整備のコンセプトとして2S直角平行を打ち出しています。

2S直角平行活動による徹底した環境整備は既存事業の業績向上に大きく貢献すると思います。