2010年3月27日土曜日

生産性と知識

われわれの大部分おそらく全員が、知っていることの数分の一しか利用していない。
主たる原因は、せっかくの知識を動員していないことにある。
多様な知識を道具箱の中にしまいこみ、道具として使っていない。 (『ポスト資本主義社会』より)


ドラッカーは知識の活用が生産性の根本にあると考えます。
当社の定めたミッション「共に考え、共に実行する」は、知識を活用し、生産性を上げ、より大きな成果を獲得することを支援するという意味を持っています。

これはドラッカーの考えを簡潔にまとめることを意識して作りました。
つまり下記のような話です。

学んだり教えたりする上では、道具に焦点を合わせなければならない。
だが道具を使ううえでは、成果、任務、仕事に焦点を合わせなければならない。 
 (『ポスト資本主義社会』より)

またこんなことも言っています。

結合こそ、偉大な芸術家のみならず、ダーウィン、ボーア、アインシュタインなど偉大な科学者の特性である。
彼らの結合能力の水準は天賦のものであって、天才という名の神秘きわまる能力の一部かもしれない。
だが結合によって知識の生産性をあげることは、かなりの程度学ぶことができる。
   (『ポスト資本主義社会』より)

結合は別の本では総合、統合といった表現を使われたりしています。微妙には違う意味があるようですが、大筋では同じような意味で理解してよいと思います。
ばらばらの知識をまとめることによって思いもかけない大きな成果につながるという考え方です。

これはビジネス上の偉大なイノベーションが既存の知識の独創的な組み合わせによって成し遂げられるという考え方につながっています。