2010年2月12日金曜日

環境整備は戦略に従う-飲食店編

環境整備第二弾です。今回は店舗、特に飲食店について考えてみます。

飲食の場合、衛生状態が大事であることは言うまでもありまん。またお客さんの視線も最も厳しく注がれる業種であるといえます。ですから他の業種に比べても環境整備の重要性は圧倒的に高いと言えるでしょう。

飲食店の場合、2S直角平行活動(整理・清掃・直角平行)のなかでも、「清掃」の重要性が高いと思います。

清掃とは隅々までホコリ・汚れを取り除いていく活動のことです。


私は昔、東京の中野に住んでいました。
毎晩、遅くに銭湯に通っていたのですが、途中に小さなお寿司屋さんがありました。

当時は学生でしたのでカウンターで食べるようなお寿司屋さんに入ることもありません。ですから何年間もそのお店の前を通っていたのに一度も入店する機会はありませんでした。
しかし、私はそのお店についていまでも印象深く思っています。

その理由は、夜中にそのお店の前を通ると毎日毎日、お店中の椅子・テーブルを表に出し、店内全体に水を流すほどの大掃除を行っていたからです。

大きなまな板もきれいに洗われて、お店の外に立てかけられていました。
入口からなかをのぞくと、店内全体が水気を反射して光っていました。壁や蛍光灯までも掃除しているようで、いつみてもピカピカでした。
店内には無駄なものが何一つないことは素人目にもよくわかりました。

おそらく毎晩2時間ぐらいかけて掃除しているのではないかと思います。大将のこだわりのすごさを感じました。

また、東京の有名フレンチのコート・ドールのオーナーシェフの斉須政雄氏は、その著書において環境整備へのこだわりを次のように述べています。




「今のお店でも、ぼくはお掃除を第一にしていますね。掃除ができない人は何もできないと思います。」






さらに、カレーのCOCO一番屋の宗次徳二社長は、

「 早起きと掃除をすること。朝早く起きて、自分の仕事場の周辺をなるべく広く掃除する。仕事場のなかだけじゃダメです。
そうやって汗を流していると、他人から姿勢を評価され、信用につながる。しかし、損得や打算を考えてはいけません。
雨の日も用事のある日も休まずに掃除する。私は雨とか台風、それから体がだるい、熱っぽいという日こそ燃えました(笑)。よーし、今日はいつもより長い時間、掃除をするぞ、と。早起きと掃除が不況を乗り切る道です。」

と環境整備の重要性を明言しています。

飲食店の場合、細部まで徹底的にこだわる姿勢が絶対条件になっていると言えるのではないかと思います。