2010年2月26日金曜日

書評 「社長の教科書」③

小宮氏の著書解説第三回目です。



・ダム経営を心掛ける


ダム経営というのは松下幸之助の言葉であるらしいです。
ダムに水がたまっていると、日照りが続いても水や電力を供給できます。
会社も同じように、ヒト、モノ、カネに余裕を持って経営しましょうということのようです。

不況で暇になったとある会社が、お客さまの所に出向いて機械が少しでも長く持つようにメンテナンスをしてあげたのだそうです。

景気が良くなったときに、その会社が他社を押しのけて選ばれたことは言うまでもありません。

小宮氏は、ダム経営によって余裕があったからこそ不況期にこうした活動を行えたと考えます。

私はドラッカー流のコスト管理の本質がそこにあると思います。ドラッカー流では「対業績比」がポイントです。余剰資源があるのならば未来に意味を持つ活動に投入すればよいわけです。


・明日のために投資する


経営者が必ず行わなければならない活動です。明日に投資しない会社は長続きできません。
そして経営者がやるべきこととして小宮氏はドラッカーの名前を出して次の3つを指摘します。

①現在の事業の業績向上
②機会の追求
③新規事業

しかも、この順番通りに行うべきであるということなのです。

次回はその内容をまとめてみたいと思います。

(つづく)