2010年12月25日土曜日

『実践する経営者』④

組織形態、顧客などについてです。


・経済の重心が大企業から中堅企業や中小企業に移ることは1世紀以上にわたって先進国を支配してきた潮流の逆転。

・高学歴者のほとんどは組織のために働いている。彼らの多くは組織の従業員ではなくなっている。派遣社員、アウトソーシング先社員、契約社員、パートとなっている。

・ほとんどの組織が自らにとって収益源ではない支援的業務、経営陣への道になっていない業務のすべてをアウトソーシングするようになる。



・履歴書について、これまで何を立派に行ってきたか、何を立派に行うことができるのかを書いている者は少ない。自分から何を期待できるか、何を期待すべきかについて書いている者はさらに少ない。自分をマーケティング対象として見ていない。


・パートナーシップでは命令はできない。信頼を得ることしかできない。

・パートナーシップは中小企業にとってはグローバル化、大企業にとっては多角化の手段である。

・パートナーシップは成功した後に深刻な、時には致命的な問題が生じる。パートナーシップが成功したとき、両社の目的と目標が一致していないことが明らかとなる。


・M&A成功の5条件

①買収する側がされる側に何を貢献できるか考える。マネジメント、技術、販売等。

②共通の格がある(シナジー効果)。複数の事業を結びつけるには市場か技術に共通性が必要。

③買収される側の製品・市場・顧客に敬意を持つ。

④ほぼ1年以内に経営陣を送り込む

⑤相互の人材を移動させ、昇進させる。そうして双方の人間に対し買収が「機会」であることを確信させる。


・中堅の成長企業はいずれも体系的な起業家精神と目的意識を持ったイノベーションを基本に経営されている。

・大きく変化しきってしまうまで変化は報告や統計に表れない。

・統計的に意味あるものとして現れる頃には機会として利用することはもちろん、対処することさえ手おくれ。


・変化についていく唯一の方法は自ら外に出て変化を探すこと。

・顧客がどこで、いかにして購入するかの変化を知るには、自ら市場に出かけ、顧客とノンカスタマーを観察し、馬鹿げた質問をしなければならない。


・今日、経営者に対する正しい助言は「外を歩きまわれ」である。

・昔、小売業のサービスとは店員が顧客の面倒をみることであった。今日、サービスとは顧客が店員を必要としないこと、品物を見つけるのに手間がかからないこと、聞く必要がないこと、待つ必要がないことである。