2010年12月14日火曜日

『創造する経営者』③

続きです。製品のリーダーシップに関する部分です。


・長期の独占状態を経た後において顧客の支持を受けているような企業はまれ。競争相手が現れた瞬間に限界的な存在に変わる危険を持つ。

・あらゆる領域において卓越した行動を行うことのできる企業は存在しない。

・大企業であろうと小企業であろうと限界的存在になったのでは生き残ることはできない。

・主力製品がリーダーシップを握ることができなければ生き残ることはできない。


・市場が大きくなり、成熟するほど集中化が進む。市場が大きくなると限界的製品やメーカーの存在余地は小さくなる。

・市場でリーダーシップを握るには、外観・スタイル・デザイン・知名度・最終製品への組み入れコスト・サイズ・アフタサービス・短納期・技術指導等が大きな役割を果たす。

・高品質をうたっても市場が認めてくれなければリーダーシップは成立しない。

・市場経済のもとでは顧客が喜んで代価を支払い、優先して購入してくれることだけが経済的な成果を測定する有効な基準。


・知識労働者については人数はあまり意味がない。質の方がはるかに大事。

・卓越した業績を上げる者の数は総人員数に比例しては増えない。

・ほとんどの企業には「今日の主力商品」が一つはある。多くの場合手をかけ過ぎている。

・あらゆる企業は少なくとも一つは「明日の主力商品」をもたねばならない。それは今日すでに利益のある市場を持ち、受け入れられていなくてはならない。


・限定された特殊な市場を持つ製品は市場でリーダーシップを持つ。

・見通しはわからないが潜在的成長力が期待される市場に導入中の商品には最高の人材を割り当てる。

・今日の主力商品と同じぐらい売上があるが利益貢献のないものは昨日の主力商品である。衰退を防ぐことはできないし、その努力は割に合わない。

・顧客が代価を支払わおうとしない無意味な差別化を行っている商品がある。通常はごく限られた顧客しか買わない。


・チャンスを与えればうまくいくかもしれない商品。業績に見合う支援や資源を与える必要がある。支援を受けていないのに予想以上の業績を上げている製品ならばシンデレラ商品の可能性がある。

・製品の性格の変化、特に衰退に向かっての変化は把握すべし。