2010年8月11日水曜日

書評 「企業とは何か」①

P.F.ドラッカー『企業とは何か』ダイヤモンド社  定価2,100円


1946年に書かれたドラッカーの名著です。

ドラッカーは当時の米国最大の企業であるゼネラル・モーターズ(GM)の経営と組織を1年半かけて調べ抜いて本書を書き上げました。

この本は単なるGMの経営紹介本ではなく、GMという米国を代表する企業を分析して、企業という存在の意味、産業社会の現状について明らかにするものです。


この本の発刊された当時、GMの経営陣は非常に憤慨し反発したそうです。

本に書かれたドラッカーの提言を無視するだけではなく、本書の存在自体について発言することすらGM内部ではタブーとなっていたそうです。

一方、トヨタやGEは本書の内容に注目し、経営実践に取り入れていったということです。

ドラッカー経営の正しさは、その提言を採用した企業の成長と無視した企業の没落という形で後年証明されました。

この本にはドラッカーの最大の業績である1954年の『現代の経営』、そしてそれに続く『創造する経営者』『経営者の条件』で整理されている見解の初期段階の構想がはっきり示されています。

骨太な本なので、なかなか読むのが大変なのですが、ドラッカーの思想の形成過程がわかって面白かったです。

せっかくなので、ドラッカーの主要概念について本書でどのように紹介されているか、次回にのブログでいくつか紹介したいと思います。