2010年4月15日木曜日

日報の書き方-日常業務の成果と貢献

多くの会社では日報を活用していると思います。

そこに何を書くべきかについては会社によって色々な考え方があるでしょう。

当社でも日報を使っていますが、それについて私は次のように考えています。

ドラッカー経営の視点からいえば、日報に書くべき内容は成果貢献になります。
しかし、毎日成果を上げることは難しいですし、貢献も特定しにくい側面があります。
そこで、成果や貢献に間接的につながる行動を記述することが必要になると思います。

数日前にご紹介した週刊ダイヤモンドの記事もその一つのやり方といえます。


しかし、定型的(作業的)業務についてはもうひと工夫必要です。

私はその人が頻繁に行う業務については、まずその業務が同じ仕事を行っている平均的水準より優れているか自己評価してもらうことがよいと思います。

その客観的証明として、普通のレベルの人が見落とす些細なリスクを書くことができるかで判断できると思います。

また、その業務を行うに当たっていつもと違う状況になっているのならば、それを書くことができればその注意力は水準以上と考えられます。

業務が顧客との対応を含むものであるならば、顧客の微細な変化や新しい情報などに気づくことも水準以上の取り組みです。

こうした要素が全く書かれていない場合、その仕事は並みの水準であり「目立った成果や貢献無し」と判定せざるをえません。


 「平凡な仕事はほめることももちろん、許すこともしてはならない」(ドラッカー)


これは常に抜きんでた仕事をしろということではなく、すべての仕事を平均的なレベルよりわずかでもよいから高めなさいという意味です。


私は本人が意識できない貢献は貢献ではないと考えています。本人が自覚的に行ったわずかな行動が日常業務における成果や貢献といえる部分なのです。日報にはこのわずかな部分を書けばよいのです。

小さな貢献を日々積み重ねている人は中長期で大きな貢献を行う人と考えられます。

日常業務において小さな貢献をほとんど行っていない人には大きな成果を期待できないと思います。

ドラッカーはビジネスパーソンの目標管理は自己管理であると述べていますが、それは自分自身で成果を出すプロセスを管理するという意味です。