2010年4月1日木曜日

書評 「ビジョナリー・カンパニー」

ジェームズ・コリンズ&ジェリー・ポラス『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』日経BP社、1995年 定価2,039円 


だいぶ昔の本ですが、1990年代の経営書としては5本の指に入る名著です。
私は、今、この続編を読んでいるので一度ご紹介しておきます。


著者たちは本当に優れた企業とそうでない企業を比較して、その違いをまとめています。以下、概要です。


・ビジョナリー・カンパニー(以後、VCと表記します)とは未来志向の企業、先見的な企業のことであり、同業他社から広く尊敬を集めている企業と定義される。

・VCの経営者は時を告げるのではなく時計を作る。つまり、組織を築く。

・素晴らしいアイディアは出発点ではない。VCの出発点は平凡な商品であることが多い。

・究極の作品は会社。VCは長距離レースで勝つ亀であってウサギではない。VCの創業者たちはどこまでも粘りぬいてあきらめない。

・カリスマは必要ない。VCの経営者には控えめで思慮深い人物が多い。

・基本理念を維持して進歩を促す。VCは単なる金もうけを超えた基本的価値観と目的意識を持っている。時間の経過とともに戦略・製品・組織などあらゆるものが変わっていくが、ただ一つ基本理念だけは変わらない。

・VCを構築する5つのカギ
  1. 社運をかけた大胆な目標を持つケネディが「月に人間を着陸させる」と宣言したことで計画は猛烈に前進した。
  2. カルトのような文化を持つ。VCは自分たちの性格・存在意義・達成すべきことを明確にしているので厳しい基準に合う社員だけが働ける。
  3. 大量のものを試して、うまくいったものを残す。ウォルマートが店舗の入り口に品の良い老人の「挨拶係」をおいたところ、万引きが激減した。
  4. 生え抜きの経営陣を持つ。ポイントは基本理念の継承。
  5. 決して満足しない。明日にはどうしたら今日よりうまくやれるのか」を常に問う。


ビジョナリー・カンパニーの著者のコリンズはドラッカーを尊敬しています。本のあちこちにドラッカー的な要素が垣間見られます。

また続編を読み終えたらご紹介します。