2010年10月4日月曜日

書評-「東大卒でも赤字社員 中卒でも黒字社員」③

香川氏の著作の続きです。  







・人材採用は大がかりな投資。 在職年数×平均年収=投資額


・有名企業の付加価値額と平均給与額の比率 (参考資料)
    
               1人当粗利益  平均給与    比率 
 
 キリンHD         2,545万円    976万円    2.6倍
 花王            1,980万円    772万円    2.6倍
 サイバーエージェント  1,648万円    577万円    2.9倍
 ファーストりテーリング  3,094万円    768万円   4.0倍
 三菱東京UFJ銀行    4,329万円    787万円   5.5倍
 楽天            3,928万円    681万円   5.8倍
 武田薬品         6,008万円    953万円   6.3倍
 任天堂          1億3,000万円  893万円   14.6倍



・赤字社員は転職しても赤字社員

・赤字社員から仕事を習うと赤字社員になる。

・転職した場合、3か月で能力を示し、4か月目から黒字社員にならなければ失敗。

・ドラッカーの理論による黒字社員の5つの能力

 ①時間管理⇒無駄な時間をなくし、時間当たりの生産性を意識する。
 ②貢献   ⇒顧客のため、会社のため、部署のためという貢献を意識する。
 ③強み   ⇒会社の強み、部署の強み、自分の強みで顧客、会社、組織に貢献する。
 ④優先順位⇒どの仕事に力を入れるか、真っ先にやるか、等を意識する。
 ⑤成果(利益)⇒会社の利益につながる意思決定をする。




私は会計的には香川氏とほとんど同じ数値を割り出しています。考え方も非常に似ていると感じました。

というよりも、論理的に計算していくとやはり同じ結論に至ることがはっきりしたと思います。
これで、私も自信を持って意見を述べていくことができると思いました。

最後にドラッカーの成果を上げる5つの視点を上げていたところなどは思わず笑ってしまいました。

結局、投入資源に対して成果を最大化するためには最重要資源であるヒトの生産性を高めること。それはタイムマネジメントに尽きることを本書ではずっと主張しているわけです。

ドラッカーも、「まずは時間から始める」といっているように、黒字社員は時間の感覚が非常に鋭敏であるということです。
そして、努力は成果達成に向けられるべきであるということです。