2011年4月15日金曜日

過去の計画的廃棄

これも有名なドラッカー原則です。

ですがよくよく考えると当たり前のことなのです。

時間が足りないので集中が必要です。足りない時間をかき集めるためにはムダな仕事を取り除かなければなりません。

これが過去の計画的廃棄もしくは体系的廃棄とよばれるものです。


もはや生産的でなくなった過去のもののために資源を投じてはならない。


第一級の資源、特に人の強みという希少な資源を昨日の活動から引き上げ、明日の機会に充てなければならない。


                          『経営者の条件』より


資源を小出しに使うことは浪費にほかなりません。目的を定め集中的に使うことで成果が出ます。

しかし、まず最も重要な資源である時間をかき集めることが重要であるということです。

この計画的廃棄は実は難易度が高いのです。


完全な失敗を捨てることは難しくない。自然に消滅する。

ところが昨日の成功は非生産的となった後も生き続ける。


この傾向は特に政府機関で顕著です。

ドラッカーもいったん発生した仕事は意味がなくなっても生き続ける問題点を主張しています。



(浅沼 宏和)