2011年1月18日火曜日

『経営者の条件』⑬

成果をあげるための能力の4つめは集中です。



・成果をあげる秘訣は集中。成果をあげる人は最も重要なことから始め、しかも一度に一つのことしかしない。

・集中が必要なのは、真の貢献をもたらす仕事に割ける時間が少ないから。

・時間の収支は常に赤字。


・上方に対する貢献に焦点を合わせるほど、まとまった時間が必要。

・忙しさに身を任せるのではなく、成果をあげることに力を入れるには継続的努力が必要。そのためにまとまった時間がいる。



・本当に生産的な半日、あるいは二週間を手に入れるためには、厳しい自己管理とノーが言えるだけの不動の決意が必要。

・自らの強みを生かそうとすれば、その強みは重要な機会に集中する必要を認識する。

・集中はあまりに多くの仕事を抱えているからこそ必要。



・仕事と労力と資源を集中するほど、実際にやれる仕事の数と種類は多くなる。

・集中すると結果的に人より少ない時間しか必要としない。成果をあげられない人の方が多くの時間働いている。

・成果をあげる人は多くのことをしなければならないこと、しかも実際に成果をあげなければならないことを知っている。



・集中の第一原則 : 生産的でなくなった過去のものを捨てること。

・自分と部下の仕事を見直し、「まだ行っていなかったとして、今これに手をつけるか」を問う。無条件にイエスでない限り、やめるか大幅に縮小する。

・第一級の資源、特に人の強みという希少資源は昨日の活動から引き上げ、明日の機会に充てなければならない。


・完全な失敗は消滅する。昨日の成功で非生産的になったものは生き続ける。危険なのは本来うまくいくべきなのに、なぜか成果のあがらないまま続けている仕事。


・自ら成果をあげて組織が成果をあげることを望む者は、計画・活動・仕事を常時点検する。「これは今も価値があるか」を問う。

・成果をあげる者は新しい活動を始める前に必ず古い活動を捨てる。


・新しいものにやさしいものはない。


・新しいものに新しく人を雇うことは危険。新しいものは実績ある人、ベテランによって始められること。

・プロジェクトが完結しているように見えたとしても、誰かが自分の仕事としてルーティーン化しなければ完結しない。



・状況に流されて優先順位を決定すると、トップ本来の仕事、つまり今日と違う明日を作り出すことができなくなる。



・状況に流されると、未来より過去を、機会より危機を、外部より内部を、重大なものより切迫したものを選びがちとなる。


・優先順位の決定は比較的容易。難しいのは劣後順位の決定、すなわち取り組むべきではない仕事の決定。

・延期した計画は後日取り上げてはならない。後日ではすでにタイミングが狂っている。タイミングはあらゆるものの成功にとって最も重要な要因。


・優先順位の決定の原則 ①過去より未来を  ②問題ではなく機会を ③横並びではなく独自性を ④無難で容易なものではなく変革をもたらすもの


強みを生かすとは、優先順位にもかかわります。ですから後半部分が優先順位の話になっています。

強みについて、ドラッカーのまとめを読むと、ビジネスパーソンが勘違いしていることも多そうです。