2009年12月16日水曜日

ドラッカーの「成果」

ドラッカーは成果をあげることを最も重視しています。




ものごとをなすべき者の仕事は、成果を上げることである。
ものごとをなすということは、成果をあげるということである。
企業、病院、政府機関、労働組合、軍のいずれにあろうとも、そこに働く者は常に、なすべきことをなすことを期待される。
すなわち、成果をあげることを期待される。

それにもかかわらず、ものごとをなすべき者のうち、大きな成果をあげている者は少ない。

                                              (『プロフェッショナルの条件』65頁より)



さて、この成果が曲者です。

ドラッカーは成果について明確な定義をあまりはっきりと書いていないのです。

私はドラッカーの著作を読むごとに成果とは何かについて正確に知ろうと努めました。
過去の著作においては定義という形で書かれてある場所は見つけることができなかったのです。

しかし、比較的新しい著作である『経営者に贈る5つの質問』で初めて成果の定義が明確にかかれています。

この本はドラッカー単独で書いたものではなく、ドラッカー理論を実践するための簡単なマニュアルとして、著名な書き手が集って作られたものです。

ですから、これはドラッカー自身によって定義されたものかはよくわかりませんが、ニュアンスは感じるので書いてみます。


成果
組織としての帳尻。人々の人生、生活、能力、健康、姿勢、行動、環境等に与える影響。したがって組織の外にあるもの。

やさしく書いてあるのですが、逆にわかりにくいような気もします。

そこで私流に書き直してみたいと思います。


成果
顧客に与えた物理的、肉体的、精神的、財産的、社会的な満足もしくは好影響。また、それによって提供者の評価・評判が高まること。

この方が戦略を考える上で役立ちそうな気がしますがいかがでしょうか。