柳井氏は現場の仕事は毎日毎日改善されていくべきだという考え方の人です。
「 特に変化のない企業では、日常の業務をこなしているということだけで評価されてしまう傾向があります。
昨日の仕事と同じことを今日もやって、それなりに真面目に働いていれば、ある程度の評価を受け、年齢を経ればそれなりの立場につくことになる。
先ほど、終身雇用制を含めて日本企業のいい部分がマンネリ化していった、と僕は言いましたが、マンネリ化、形骸化とはそういうことなんですよ。 」
柳井氏はドラッカーの知識労働者という概念を重視しています。
ユニクロの店長は知識労働者でなければならないというのが柳井氏の信念です。
また柳井氏はプロフェッショナルになるためには、与えられた仕事だけをこなすのではなく、自分で仕事を見つけるようにならなければダメであると言っています。
その前提となるのが
「未来に向かって成長していくことをやめた企業は、企業としては成り立たない」
という考えです。
こうした企業観をもとに、知識労働者としての社員の在り方についての考えをまとめているようです。
しかし、柳井氏によればユニクロといえども「知識労働者と呼べる店長は10人に1人」なのだそうで、人材育成の難しさがうかがわれます。