小宮一慶著『どんな時代もサバイバルする人の「時間力」養成講座』ディスカバー携書、2009年 定価1,050円
本書も基本はドラッカー理論をベースとしていると推測されます。
ドラッカー度数80%以上です。
しかし、小宮氏の著作はドラッカーの咀嚼度が高く、ビジネスパーソンにとっては有益です。
ただし、せめてドラッカーの「現代の経営」か「エッセンシャル版マネジメント」を読んでおかないと十分な活用ができないような気もします。
時間をうまく使う方法として、まず時間の使い方を知ることをドラッカーは進めています。
小宮氏も同じ出発点です。使い方がわからなければよりよい方法はとれないからです。
そして時間を使うという意味について「成果を上げる」ために使うという意識が強調されています。
最終的により大きな成果を上げるためにどうすべきかという観点です。
中でも印象的な表現は「仕事と作業の違い」についてです。
私流に定義すると、付加価値の高いのが仕事で、低付加価値が作業です。
また、その人にしかできないのが仕事で、誰でもできるのが作業ともいえるでしょう。
ビジネスパーソンは労働時間ではなく、アウトプット、つまり成果で判断されます。年齢があがればあがるほど成果の意味が大きくなります。
私はドラッカー経営の観点からは、結局、時間管理とは成果管理といえると考えています。