私が昔、共著で出した『キーワードで読む経営学』でミンツバーグの紹介をしたことがあります。
そこの部分を抜き出しますと
ミンツバーグはアンゾフからポーターに至る経営戦略論の主流が戦略を事前に計画するものととらえている点を批判し、企業の優れた行動や風土がパターン化して新たな戦略となる「創発された戦略」の概念を提起した。
これは事前の戦略に対する事後の戦略ともいうべき考え方であり、両者のバランスの重要性が指摘された。
ミンツバーグの理論は欧米の産業界を中心に広く支持されている。
(浅沼宏和 「主な経営学者・経営学説」 『キーワードで読む経営学』より)
つまり、現場の取り組みがパターン化して自然と戦略が出来上がってくるという感じの理論なのですが、日本の経営はどちらかというとミンツバーグの考えがしっくりくるでしょう。
しかし、そのミンツバーグも事前の戦略がなくてもいいといっているわけではありません。
使い勝手の良い事前の計画立案フレームワークがあった方がよいわけです。