現在、恒例の年末セミナーに向けて少しずつ準備を進めています。
セミナーではドラッカーの理論を中小企業の現場で使えるように検討した試案を発表するのですが、ドラッカー以外の理論家たちもひそかに意識しています。
なかでも、私はミンツバーグを重視しています。ミンツバーグは日本ではあまり知られていませんが、世界的にみるとドラッカーと肩を並べるビッグネームです。
ミンツバーグは経営学を高尚なものではなく、「ぶっちゃけ本当はこれが現実でしょう?」と言ってのけるタイプの人物で、そのためMBA教育には批判的です。
ミンツバーグがマネジャーの役割をまとめているのですが、なかなか奥が深いのでほんのさわりだけで恐縮ですがご紹介します。
マネジャーの3つの役割 (細分化すると10の役割がある)
・公式な権限と地位に基づいて3つの役割が導き出される。
1、対人関係における役割
①看板的役割 :各種儀式にまつわり義務
②リーダー的役割 :社員の士気を高め、鼓舞する
③リエゾン的役割 :公式の権限外の他部署やその他の人々との接触
2、情報にかかわる役割
①監視者としての役割 :多くの情報は口頭で得る。 噂や憶測も多い。
②散布者としての役割 :自分が保有する情報を部下に知らせる
③スポークスマンの役割 :情報の一部を組織の部外者に送り届ける。
3、意思決定にかかわる役割
①企業家としての役割 :担当組織を改善し、変化する状況に適応させようとする
②障害排除者の役割 :変化に伴う障害にやむなく対処する
③資源配分者の役割 :もっとも貴重な資源はおそらく自分自身の時間
④交渉者の役割 :マネジャーは相当な時間を交渉に費やす
今回はこれぐらいのまとめですが、実はミンツバーグは日本の中小経営者にとってはとてもなじみやすい考え方を持つ大物です。日本で知られていないのが不思議なくらいです。
来年以降、ミンツバーグの理論をもとにした研修なども企画していますので、ブログを通じても時々理論を紹介していきたいと思います。