地位や仕事を問わず、時間を要する手紙や書類の4分の1は、屑かごに放り込んでも気づかれない。
そうでない人にお目にかかったことがない。
『経営者の条件』より
これは耳の痛い話です。
私が抱えている書類の4分の1がないと困るかといえば、違うとは断言できません。
私がこれらの書類を廃棄せずにいる理由は、「ないよりはあった方がよい」という消極的なものです。
ドラッカーはそのレベルの書類を指して言っていると思います。
さて、ドラッカーの話をそのまま受け止めるならば、4分の1の書類を捨てろという話になるのでしょうが、私は一工夫する必要があると思います。
それら4分の1の書類の取り扱いについて決定するという作業を書類を入手した時点で行うといったことを行うべきだと思います。
こうしたグルーピングができれば、「屑かごに放り込んでも気づかない不要な4分の1」ではなくなるということになります。
当社の環境整備のコンセプト『2S直角平行』では、捨てない書類は角を揃えて直角・平行におくことになっています。
これは、「置き場所は定まらないが、少なくとも中身に目を通しています」という条件を満たしていることが視覚的にわかるようにするという考え方です。
ドラッカーの言葉と結び付けてみると、もう少しコンセプトに深掘りが必要になることが分かります。
しかし、実際問題、オフィスでは特に「直角平行」が崩れます。なぜなら、状況変化がコントロールのキャパを超えることが必ずあるからです。
したがって、常に行きつ戻りつしながらコントロールのレベルを上げていくというのが現実的な解決策であると思います。