意思決定についての文献のほとんどが事実を探せという。
だが、成果を上げる者は事実からスタートできないことを知っている。
誰もが自分の意見からスタートする。
『経営者の条件』より
これは「リスクをとる」という意思決定の本質から出てくる話です。
不確実な選択肢の中から一つ選ぶことはリスクを伴います。
不確実なものは確率で表せませんからそこは仮説、つまり意見からスタートすることになるわけです。
仮説を立てて実行しながら修正を加えていくことを、仮説的推論といいますが、マネジメントとは仮説=意見からスタートすべきものであるとドラッカーは言うわけです。
仮説は迅速に訂正する必要があるという帰結を伴います。「君子は豹変する」べきであるわけです。