2010年9月26日日曜日

書評-「マンガ 孫子・韓非子の思想」⑥

孫子の続きです。

≪九地編

・地の利は戦いの重要な条件である。

・九種類の戦場-散地、軽地、争地、交地、ク地(変換できず)、重地、圮地(ヒチ)、囲地、死地


散地-自国の領土内で戦う場合

 すぐには戦わず、敵を深く誘いこんでから攻撃する。

軽地-国境に近い敵地

 止まることなくどんどん進撃する。

争地-敵味方双方にとってどうしても手に入れたい地

 先に占領する。敵に先を越されたら攻めるべきではない。

交地-味方もいけるが、敵も来られる地

 先に占領して敵を阻み、後方部隊との連絡を確保する。

・ク地-そこを手に入れられれば近隣諸国の軍事行動をけん制できる地

 外交交渉に重点を置く。

重地-敵国内に深く侵入し、すでに多くの街を通過した地

 現地調達を心がける。

圮地-山岳、森林、高山、沼沢地など行軍しにくい地

 急いで通り抜けること。

囲地-進入路が狭く、帰路が迂回していて敵がわずかな兵力で味方の大軍を襲える地

 巧みな計略で切り抜けること。

死地-速戦即決以外に生きる道がない地

 死力を尽くして戦うしかない。


・有利と見たら攻撃し、不利と見たら動かない。

・敵が優勢な兵力で攻撃してきた場合、そこを襲えば必ず救援するポイントを攻撃する。すると敵は動きをけん制される。

覇王の兵-天下を制する軍隊

  ①国際情勢に暗ければうまく外交交渉ができない。
  ②地形に通じていなければ行軍できない。
  ③その地の案内人を重く用いなければ地形を利用できない。

常山の蛇-頭を打てば尻尾が襲い、尻尾を打てば頭が遅い、中間を打てば頭としっぽが襲う。強い軍隊は常山の蛇のようだ。


・兵士を勇敢にたたかわせるのには指揮が大事だ。