ドラッカーの有名な引用エピソードが三人の石工です。
1人目の石工に聞くと 「これで生活をしてるのさ」
2人目の石工に聞くと 「国一番の仕事をしてるのさ」
3人目の石工に聞くと 「大聖堂を作っているのさ」
と答えるというものです。
3人目が大きな成果を上げる者であり、2人目は組織の足手まといになりかねない者であるというのがオチになっています。1人目はほどほどの貢献といったところです。
私は今までビジネスパーソンはこの3人のどれかに分類されることが可能であり、3人目こそが中核人材であると漠然と考えていました。
しかし、そうではなくて「すべてのビジネスパーソンの中には3人の石工が住んでいる」と考えた方がよいと思うようになりました。
ある時は、ルーティーンのこなし仕事をする自分がいて、ある時は一生懸命仕事をしつつもミッションを見失っている自分がいる。
そして、ある時は中長期の視点から現在の自分を再検討する自分がいるという感じではないかと思うのです。
そうであるならば、自分の中にいる3人の石工たちを適切にマネジメントするという意識が必要になるのだと思ったわけです。
これはドラッカーのタイムマネジメント論を考えているうちに考え付いた視点です。
この仮説に立つならば、自分の中にいる3人目の石工を活躍させるために後の2人の石工を使いこなしていかなければならないことになります。