仕事論の5つめの要素は意思決定です。
成果を上げるには、意思決定の数を多くしてはならない。
重要な意思決定に集中しなければならない。
『経営者の条件』より
ここでも焦点を絞るというドラッカーの基本的姿勢がうかがわれます。
まずはじめに、一般的な問題か、何度も起こることか個別に対処すべきことかを問わなければならない。
『経営者の条件』より
もう一つ付け加えると
真に例外的な問題を除き、あらゆるケースが基本にもとづく解決策を必要とする。
原則、方針、基本による解決が必要となる。
一度正しい基本を得るならば、同じ状況から発する問題はすべて実務的に処理できる。
『経営者の条件』より
問題解決をする際に、スキルの高いビジネスパーソンは過去の事例との共通点に注目して、その解決策を利用して解こうとします。
逆に、スキルの低い人は一つ一つを個別の事例として解こうとする傾向があるようです。
一つ一つが個別の事例としてとらえるということは、いちいち最初から検討する必要があるということで、過去の経験をいかせないということです。
ビジネスパーソンのレベルの高さは、「同じタイプの問題」としてとらえる広さに比例するように思われます。