鹿島宏『業界のセオリー』徳間書店、2010年 定価1,470円
本書は各業界のセオリーを集めた本です。特に深みがあるわけではないのですが、各業界なりの独特の感覚がわかって面白いです。
全部で200のセオリーが入っていますが、全部はかけませんので目についたものを中心に抜き書きします。
・困った時は動物と子供 (広告)
・売れる商品には適量がある (食品)
・オレンジ色は食欲を刺激する (食品)
・要約できない脚本にヒットなし (映画)
・トップのいすは3つある (芸能)
・ヒット商品は多数決から生まれない (飲料)
・人気商品は付属品で稼げ (小売)
・混んできたらBGMのテンポをあげろ (外食)
・「私も使っています」で信頼を得よ (販売)
・あいさつには名前をつけろ (接客)
・値引きは二個目の商品から (スーパーマーケット)
・家を売るなら奥さんを口説け (不動産)
・売上が落ちたら値段を上げろ (おむつメーカー)
・声かけが盛んなスーパーは売れる (流通)
・汚い工場から名品は生まれない (製造)
・アフタフォローは上客を呼ぶ (保険)
・会社の業績はトイレでわかる (コンサル)
・オーナーがこだわりを捨てると店ははやる (空間プロデュース)
・金持ちは貧乏人から物は買わない (宝石商)
・プロジェクトが行き詰っても増員するな (ソフトウェア)
・出店は競合店の近くがいい (居酒屋)
・商品の色は3色に絞れ (商業デザイン)
・提案は3つ出せ (ソフトウェア)
・段取り八分、仕事二分 (大工)
・他業界からミスを学べ (パイロット)
・作業記録を開示せよ (航空)
・発想はポジティブに、詰めはネガティブに (広告)
・家具店は外車ディーラーの近くがいい (家具)
・うまい人より早い人が生き残る (放送作家)
・きれいなトイレは汚せない (スーパーマーケット)
・見積書は二つ持て (商社)
・メモのうまい美容師はカットもうまい (美容師)
・お客は靴と時計で見抜け (ソムリエ)
・プレスリリースは1枚にまとめろ (広報マン)
・お久しぶりですね、は三流 (バーテンダー)
・ファーストクラスは態度がぶれない (CA)
・不器用な職人ほど大成する (大工)
・皆が嫌がる仕事ができて一人前 (町工場)
・お座敷では毎日の行いが出る (花柳界)
・評論家は深く掘り下げると広くなる (マスコミ業界)
・準備のないところにチャンスは来ない (舞台俳優)
練られた原則は詳しい説明がなくてもおおよそ意味がわかりますね。
他業種の原則でも使えそうなものはいろいろとあります。