コトラーによると、良質なサービスの定義とは「顧客の期待を上回るレベルのサービスを提供すること」です。
その要点は2つあります。
①顧客の期待を超える品質を提供しなければならない。
この原則の難しさは、たとえ顧客がサービスに満足したとしても、次にそのサービスを買ってもらえるとは限らないということです。
顧客の環境やニーズが変化したり、ライバルが新しいサービスを考案したりといったことで顧客が流れてしまう可能性が常にあるわけです。
②顧客の期待がサービスの品質評価に影響するばかりか、サービス提供者との関係にも影響を与える。
具体的には、顧客は、1 信頼性・2 対応の良さ・3 安心感・4 共感・5 物的証拠を含めた有形物 という5つの指標をもとに品質を評価していることに気をつけることです。
しかし、必死で努力しても満足のいくサービスが提供できないことがあります。その場合に大切なことは顧客の信頼を回復することに全力を尽くすことです。
顧客に謝罪し、状況をただちに改善し、不都合を埋め合わせ、なるべく同じ問題が起きないようにすることです。
(浅沼宏和)