コトラーは、サービスというものには、無形性、不可分性、変動性、消滅性、といった特質があると述べています。
1、無形性
サービスは買わなければ、見ることも、味わうことも、触れることも、聞くことも、嗅ぐこともできません。
顧客は、そうした不安を軽減するためにサービスの質を示す「手掛かり」を探そうとします。
昨日書いた物的証拠がこれになります。
2、不可分性
サービスはサービス提供者と切り離すことができません。そのため提供者個人のプロ意識、外見、態度といった特性がすべてサービスの質を判断する材料となりえます。
3、変動性
サービスは人と切り離せないため、顧客へのサービスの質に差がでます。
優れた人でもミスをします。体調の良い悪いもあります。
こうしたサービスの変動性をいかに最小限にするかがポイントです。
4、消滅性
サービスは在庫することができません。ですから場合によってはお客がキャンセルした場合でも料金を請求したりします。
サービスの価値はその時間だけに存在し、お客が来なかった時点でそのサービスが消滅してしまったからです。
サービス提供者が販売しているのは基本的にはサービスを提供する1回1回の行為そのものです。
サービス業のみならず、商品提供にサービス的要素が加味される事業を行う場合にもこれらの特質をよく理解しておく必要があるでしょう。
モノを扱うビジネスをしている人にはなかなか理解できない部分もあると思います。