成果を上げる習慣の二つ目は貢献です。
・成果をあげるには自らの果たす貢献を考える。手元の仕事から顔をあげて目標に目を向ける。責任を中心に据える。
・ほとんどの人は成果ではなく努力に焦点を合わせている。組織が自分にしてくれることを気にしている。何よりも自分が持つべき権限を気にする。その結果、本当の成果をあげられなくなる。
・貢献に焦点を合わせることで自分の狭い専門・スキル・部門ではなく、組織全体の成果に注意を向けるようになる。外の世界に目が向くようになる。
・貢献に焦点を合わせると組織全体の目的との関係について徹底的に考えざるを得なくなる。その結果、仕事のやり方が大きく変わっていく。
・貢献を問うことは可能性を追求すること。すると優秀な成績といわれるものがその膨大な可能性からするとあまりに小さな貢献であることが分かる。
・「どのような貢献ができるか」を自問しなければ目標を低く設定してしまうばかりか間違った目標を設定してしまう。自分の貢献を低く設定してしまう。
・なすべき貢献は、直接の成果、価値への取り組み、人材育成に対してなされるべき。
・直接の成果は明白、経営上の業績、患者の治癒率など。直接成果は常に重要。
・ビジョン・能力・業績において今日の水準を維持しているだけの組織は適応能力を失ったというべき。社会において唯一確実なものは変化。自らを変革できない組織は明日の変化に生き残ることができない。
貢献とは成果を別の視点から言いかえた用語です。ドラッカーは同じ内容を違う言葉で表現することがよくあります。
(浅沼宏和)