2011年1月18日火曜日

『経営者の条件』⑪

原稿執筆などでだいぶ後れを取ってしまいました。これから追いついていきます。

ドラッカーの強みについての見解は後に、ハメル&プラハラードの「コア・コンピタンス」論につながりました。

両者の見解に相違点はあまりありません。


・強みに基づいた人事を行う4つの原則

①適切に設計する :前職で十分な仕事ぶりであった人を挫折させる仕事には再設計が必要。

②多くのものを要求する :仕事は多くを要求する大きなものに設計する。要求される者は必ず変化する。

③その人にできるものにする :人事においてはその人にできることからスタートする。

④強みを手にする者は弱みは我慢する :身近な人からみて偉大な人はありえない。その仕事の関係する強みがあるかを問う。


・実績を持つ者には機会を与えなければならない。際立つ成果をあげられない者は容赦なく移動させねばならない。

・成果をあげるには上司の強みを生かさねばならない。

・上司を生かすことが部下自身が成果をあげるカギ。上司に認められ、活用されることで初めて自らの貢献に焦点を合わせることが可能。



・自身の仕事においてもまず強みからスタートする。すなわち自らできることの生産性をあげること。


・成果をあげるエグゼクティブは、してよいことで、かつ、する値打ちのあることを簡単に探してしまう。不満を言う代わりにしてよいことを次から次へと行う。



この後半部分は、一般的にイメージされる強みの概念とは違っていると思います。


できるビジネスパーソンは与えられた状況で他人より多くのうち手を打ち、そこから予期せぬ成功を導き出して、それがいつしか強みになっていくわけです。