2010年12月18日土曜日

『創造する経営者』⑧

続きです。ビジョンの実現についてです。ビジョンの実現とはイノベーションそのものです。


未来を築く2つの方法


①すでに起きた未来を探す。それは、人口構造、知識、他の産業・国・市場、産業構造、企業内部。


②ビジョンを実現する。すなわち自ら未来を発生させる。


・予測されているものは本当はすでに起こったものではないかと考えるべき。

・将来、どんな製品・プロセスが必要となるか予測しても意味がない。しかし、製品・プロセスについてビジョンを描き、今日と違う事業を築くことは可能。


・未来に何かを起こすことは新しい事業を起こすこと。すなわちビジョンを事業として実現すること。

・大きなビジョンである必要はない。しかし、今日の常識とは違わなければならない。

・ビジョンは企業家的、つまり富を生む機会や能力についてのものでなければならない。


・企業家的ビジョンは一つの狭い領域についてのもの。

・偉大な企業に成長させるビジョンとは簡単なもの。

・平凡なビジョンがしばしば成功する。


・アイディアは十分ある。足りないのは製品を超えて構想すること。

・製品・プロセスはビジョンを実現する道具にすぎない。


・未来に向けて投入する人材は少しで良い。ただし最高のものでなければならない。

・ビジョンが未来を築くための条件-「そのビジョンに基づいて行動を起こすことができるか、それとも話ができるだけか」


・ビジョンの実現には時間がかかる。しかし実現の暁には利益を上げて売ることができ、顧客の欲求・ニーズを満たすことができなければならない。


・ビジョンの有効性の基準は経済的な成果、業績である。