「実践する経営者」は21世紀になって編集された戦略論です。インタビューなども含められており、時代の変化に合わせた戦略論の変化を感じさせる書物です。
・中小企業の多くはイノベーションの力がない。時間がなく野心もない。人手がなく資源がない。現金もない。
社長の毎日は戦いで、体系的でもなければ経験もない。
・成功する起業家は大組織で5~8年働いた経験がある。勉強しているし道具も手に入れている。
・事業を始める者にとって5~10年のマネジメント経験が必要。
・起業家にとって一番難しいのは自分の役割を考えること。
・仕事には企業家的仕事と管理者的仕事がある。
・高すぎる報酬は問題がある。23歳で45万ドルのストックオプションを得てしまったら人間がダメになる。
・かつてマネジメントは大企業でしか使えないものとみなされていた。いまやマネジメントは文化の一部となった。
・あらゆる組織が変化せざるを得なくなった。
・社会の不確実性が増大し、確率に基づく予測という従来型のプランニングが意味を持たなくなりつつある。
・不確実性時代のプランニングではすでに起こったことで未来を作り出すものは何かを考える。
・可能性を現実へと転化するには自らの強みを機会に合わせることが必要となる。
・すでに起こった変化に強みを合わせることからプランニングが生まれる。
・必要条件は、機会に応えられるだけの知識と人材を用意しておくこと。
・未来のための予算として支出の10~12%を予算化しておく必要がある。
・ほとんどの経営者は成長を欲し、公言する。しかし戦略や方策を持っている経営者はほんの一握りに過ぎない。
・会社の規模は市場と技術との関係で適切でなければならない。
・規模が適切とは手にしている資源から最高の果実を生み出すこと。
・市場で限界的存在になってしまったら不適切な規模と言わざるを得ない。
・限界的な存在に落ち込まないために必要な成長の見方は分かれる。自らの市場をどう定義するかで変化する。しかも劇的に変化する。