真に厳しい上司、すなわち一流の人をつくる上司は、部下がよくできるはずのことから考え、次にその部下が本当にそれを行うことを要求する。
『経営者の条件』より
これは強みを生かすことの具体的中身です。
強みについて「得意なこと」といった程度に漠然ととらえられがちです。
しかし、ドラッカーは強みを生かすことについて厳しい基準を設けています。
強みを生かすということは成果を要求することである。
この場合の成果とは「抜きんでた大きな成果」のことです。
強みを生かすとは、仕事の結果として他の人を寄せ付けないレベルの成果を要求するということです。
だからこそ、「一流の人」とわざわざ断り書きが入っているのです。
この基準からいえば強みを生かしている人は実に少ないことになるわけです。
(浅沼 宏和)