2011年4月13日水曜日

リーダーの仕事ぶり

人間集団の基準というものはリーダーの仕事ぶりによって決定される。したがってリーダーこそ強みに基づいて仕事をしなければならない。

                        『経営者の条件』より


ドラッカーのリーダー論です。


人の世界ではリーダーと普通の人たちとの距離は一定である。リーダーの仕事ぶりが高ければ普通の人の仕事ぶりも高くなる。

集団全体の成績をあげるよりもリーダー一人の成績をあげる方がやさしいということを知らなければならない。


これはなかなか耳の痛い話ですが、本質をうがっているでしょう。

ドラッカーのリーダー観は戦国時代には最も有能な人間が侍大将になって軍勢を率いていたことと同じ意味を持っていると思います。

丹羽長秀の肖像画
江戸時代に世襲で受けついだリーダーという地位とは違った視点です。


たとえば、織田信長の武将であった丹羽長秀は豊臣秀吉から120万石以上の所領を与えられましたが、長秀が亡くなり息子の代になると4万石にまで大幅に減俸されました。

見方は色々でしょうが、司馬遼太郎によると当時の所領が能力給であったことの表れだそうです。

リーダーの地位はその責任と裏腹のものであるということです。




(浅沼 宏和)