これがドラッカーの「強み」論の中核であると思います。
自らの仕事においてもまず強みからスタートしなければならない。すなわち自らのできることの生産性をあげなければならない。
『経営者の条件』より
ドラッカーはこの大原則から出発し、次のように続けます。
彼らは、させてもらえないことについてこぼすことによって、自らの時間と強みを無駄にしている。
成果をあげるエグゼクティブも自らに対する制約条件は気にしている。
しかし彼らは、してよいことで、かつ、する値打ちのあることを簡単に探してしまう。
させてもらえないことに不満を言う代わりに、してよいことを次から次へと行う。
これこそイノベーションの元である「予期せぬ成功」が起きる原点です。
まずはじめに「何ができるか」という質問からスタートするならば、ほとんどの場合、手持ちの時間や資源で処理できないほど多くのことがあることを知るはずである。
できるエグゼクティブは仕事を自分で作ります。これが中核社員、中軸社員の定義になると思います。
(浅沼 宏和)