何回かに分けて、ユニクロの柳井正氏自身の解説にもとづいてユニクロの経営理念をご紹介したいと思います。
一条 顧客の要望に応え、顧客を創造する経営
・去年と同じことをやっていたら、お客様はどんどん減っていく。
・要望にこたえてお客様を作り出していかなければならない。
二条 良いアイディアを実行し、世の中を動かし、社会を変革し、社会に貢献する経営
・柳井氏自身が持つ「事業」というもののイメージを文章化したもの
・本当に良い企業というものは、ある意味では社会運動に近いもの
・アメリカのハイテクベンチャーは経営者の「社会を変えたい」という強い思いがあったから急成長し、高収益企業となった。
・今までと同じものであれば誰も評価してくれない。
三条 いかなる企業の傘の下にも入らない自主独立の経営
・自分たちで考えて自分たちでやるようにしないと、すべての仕組みを変えることはできない。
・生き続けるためには変化し続けなければならない。
・自主独立は自己中心的とは違う。正しい考えの人たちが目標に向かって正しく実行できるような会社にしなければならない。
四条 現実を直視し、時代に適応し、自ら能動的に変化する経営
・黙ってお客を待っていたら、売れない店は絶対に売れない。店の態勢を抜本的に変えようとしなければ売れる店には変身しない。
・売れないという現実を直視する。対応するには時代背景・社会環境・お客様の真理を読むことから始める。
・チャンスとは待ち受けてからつかむやり方ではつかめない。
・事業というものは、もともとほとんど成功しないもの。10回やったら9回失敗するもの。
・事業はチャンスがあれば自分から近づいていき、自ら実行していかないとつかめない。
青字は私が特に感銘したものです。経営は主体的な行動であること、うまくやっているものもさらにうまくやるようにカイゼンすること、変化を拒否すること自体ビジネスシーンではありえないこと、などドラッカー経営の本質がよく反映されています。