ランチェスターの法則はランチェスターが航空戦から見つけ出した戦略です。
そして第一法則「一騎打ちの法則」と第二法則「確率戦闘の法則(集中効果の法則)」の二つがあります。
このランチェスターの法則を使いこなしたのが第二次大戦中のアメリカ軍です。
特に太平洋における日本軍との戦いには絶大な力を発揮しました。
一騎打ちの法則から割り出される、絶対的に有利な戦力差は3倍です。
そして、確率戦闘の法則によるとルート3、つまり1.73倍の差が付いていれば勝利は確実です。
これを具体的に戦略に落とし込むとこういうことになります。
アメリカ軍は特定の地域における日本軍が10万人いると把握したら、その地域には日本軍の1.73倍の兵力、つまり17万3千人を送り込む。
そしてその地域で日本軍と戦闘を交える場合、人員と物資の集結を迅速に行い、戦闘時において3倍の兵力差となっているように計画を練る。
実に単純な原理ですが、この原理にしたがえば最も効率的に軍隊と物資を展開できるわけです。
実際にこうした計画によってアメリカ軍はほとんどの戦闘で日本軍を圧倒しました。
また、同じように戦略と戦術にはそれぞれ資源を2:1の割合で投入することが効率的であることが提起され、生産の主眼を戦略爆撃機のような兵器に置くことに指針を与えることにもなったのです。