2010年4月29日木曜日

書評-「マーケティングマインドのみがき方」

岸田雅裕『マーケティングマインドのみがき方』東洋経済社、2010年  定価1,575円 

岸田氏は東大卒・NY大MBAで大手企業から研究機関、コンサルティング会社を渡り歩いてきたばりばりのエリートコンサルタントです。

本の概要は次の通りです。


・顧客を喜ばせる心(マーケティングマインド)がないとマーケティングは成功しない。
・時代の変化を読み取ることが大切。次の3つを識別する。
 ①不可避のトレンド「大きな波」 
 ②時折起きる「ゆらぎ」 
 ③その場限りの流行「ノイズ」 

・マーケティングで重要なのは「誰に」「何を」「どうやって」売るのかをはっきり決めること
・ユニクロも老若男女に愛用されている点では広いが、「ベーシックなカジュアルを安く」というニーズに絞っている点で狭い。
・万人に受けたいと思えば誰からも選ばれない。

・製品やサービスの開発には2つのやり方がある。
 ①マーケットドライビング型:顧客の声に耳を傾けず、自分の出したいものを出す。
 ②マーケットドリブン型:顧客の声に熱心に耳を傾けて、人々が求めるものを出すタイプ
・トヨタやフォルクスワーゲンは前者で、BMWは後者。しかし、BMWも顧客の声を全く無視するのではなく、「マクロの顧客の要望」が今後どう変わるかについては研究している。


本書は、時代の変化の3区分、耳を傾ける傾けないの違いがポイントであると思います。

この2点だけ知っておけばよいでしょう。