ドラッカーは時間の浪費要因としてシステムの欠陥や先見性の欠如をあげています。
混乱が繰り返し起きる場合、それは予知できるものです。
ですから「予防するか事務的に処理できる日常の仕事としてルーティーン化しなければならない」というわけです。
「繰り返し起きる混乱はずさんさと怠慢の兆候である」とも述べています。ここから環境整備論がでてくるわけです。
良い工場は見た目に退屈である。混乱は予測され、対処の方法はルーティーン化されている。そのため劇的なことは何も起こらない。
よくマネジメントされた組織は、日常はむしろ退屈な組織である。そのような組織では真に劇的なことは昨日の尻拭いのためのから騒ぎではない。
それは明日をつくるための意思決定である。
というわけです。
環境整備の質が高い企業は業績も良いという「マーフィーの法則」的な一般認識がありますが、あながち間違いではないということです。
(浅沼宏和)