競争戦略論で有名なマイケル・ポーターの主要な概念に活動システムというものがあります。
成功している企業には他社には容易にマネできない活動の複雑な組み合わせがあるという仮定によって、その重要な要因を図式化するというものです。
アメリカのサウスウェスト航空の事例を使って次のように表現されています。
根来龍之(2004)の論文をもとに筆者作成
この図が表現しているのは、サウスウェスト航空が「格安で便利な航空会社」であるというコンセプトを支える戦略要素の関係です。
なんだかごちゃごちゃしているようにも見えますが、このごちゃごちゃ感がこの会社特有の強みになるというのがポーターの主張です。
ごちゃごちゃしているほど「簡単にはマネされないぞ」ということになるわけです。
早稲田大学の根来教授はこの活動システム図とバランススコアカードの戦略マップを総合して新しいアイディアを生み出したわけです。
明日は、根来教授の提案を紹介します。
(浅沼 宏和)