ニッチを狙う戦略は現在では常識になっています。
ドラッカーは特に生態的ニッチという表現を使っています。
市場や業界には特有の構造があり、それをドラッカーは生態系としてとらえたわけです。
その生態系には自社が有利に入り込める隙があり、それを狙うのが生態的ニッチ戦略というわけです。
この戦略では、市場において『なくてはならない存在』を目指します。
ドラッカーはその3つの類型を紹介しています。
①関所戦略
市場において必ず通らなければならない場所を抑える戦略です。
例えばPCにおけるWindowsや、ポータルサイトとしてのGoogleなどがこの戦略をとっています。
②専門技術戦略
専門的技術を生かしてその市場の一部を支配する戦略です。新市場の初期の段階でユニークな技術を展開することがポイントです。またタイミングが重要であるとも言います。
イギリスで中流階級が勃興し、旅行がはやり出しましたが、彼らには貴族と違ってあれこれと旅行の段取りをしてくれる召使いがいませんでした。そこを狙って登場したのが旅行ガイドブックでした。
③専門市場戦略
市場に対する専門知識を活用する戦略です。