既存事業の戦略では、現在の製品・サービス・市場・流通チャネル・技術・工程は継続すべきものと仮定する。
イノベーションの戦略では、既存のものはすべて陳腐化すると仮定する。
『マネジメント』より
これがすべての企業にイノベーションが必要とされる根本的な理由です。
何も変わらなければどれほど強い企業もいずれ淘汰されてしまうわけです。
ですから、あらゆる企業にはイノベーションが不可欠であり、イノベーション能力の高い企業のみが成長することができるとドラッカーは仮定しています。
ドラッカーのイノベーション論のポイントは、イノベーションをやるかやらないかではなく、どのようにやるか、どれぐらい大きなイノベーションを生み出せるかということになるわけです。
多くの企業、特に成功している企業は、ついつい現状を肯定しがちになります。
これは人間の弱さであり、その結果は好ましいものとはならないということです。