イノベーションは、事業のあらゆる局面で行われる。
設計・製品・マーケティングのイノベーションがある。
価格や顧客サービスのイノベーションがある。
マネジメントの組織や手法のイノベーションがある。
起業家が新たなリスクを冒せるようにする新種の保険もイノベーションである。
『現代の経営』より
ドラッカーは企業が成果を生むたった二つの活動をマーケティングとイノベーションとして位置付けています。
ところが、上の記述をみるとそのマーケティング自体がイノベーションの対象となっているわけです。
私はかなり長い間この二つの概念が並列するものなのか序列があるのか悩んでいました。
しかし、現在ではこの二つは切り口の違いであり、あえて言うならばマーケティングは短期的視点、イノベーションは長期的視点につながりやすいと考えています。
「強み」としてイノベーション能力が必須であるとドラッカーは定義していますが、マーケティング能力を「強み」として必須のものと上げていないところからそう考えたわけです。