ドラッカーはトップマネジメントも現業の活動を行うべきと考えていました。
あるフランスの中堅消費財メーカーがヨーロッパで成功した。勝因は社長が広告を担当していたことにあった。しかも広告の制作までも行なっていた。
この社長はディーラー関係も自ら担当していた。‥
「われわれの事業は消費財販売だ。したがって業績はディーラー次第だ。どれだけディーラーを知り、どれだけディーラーに知られるかが勝負だ。‥」
この社長は、若い頃はエンジニアリングを専門にしていたにもかかわらず、今日では製造には一切関わりを持とうとしていない。
『マネジメント』より
このエピソードにはいろいろな側面が含まれています。
トップのやるべき仕事とは何か、それまでとのキャリアとの関係をどう考えるか、など示唆に富んでいると思います。
(浅沼 宏和)