しばらく「生産性」について考えていきたいと思います。
生産性とは、最小の努力で最大の成果を得るための生産要素間のバランスのことである。(『現代の経営』より)
以前に、コスト管理を検討した時の核となるコンセプトが上記のようなものでした。
ドラッカーは生産性を実現するのは知識労働者の創意工夫にあると考えているようです。
生産性の向上は、肉体労働によっては実現されない。逆にそれは、肉体労働をなくす努力、肉体労働を他のものに置き換える努力によってもたらされる。 (『現代の経営』より)
肉体労働を置き換えるというと、機械を導入することと考えがちです。しかし、ドラッカーの考えるところはもっと深いものです。
知識労働者の生産性を向上させる条件は、大きなものだけで6つある。仕事の目的を考えさせる。生産性向上の責任を負わせる。イノベーションを行わせる。継続して学ばせ教えさせる。量よりも質が問題であることを理解させる。彼らをコストではなく資産として遇する。 (『明日を支配するもの』より)
知識社会における生産性は複雑な要素が関係してきます。しかし、上記の6つの条件はスキルの高いビジネスパーソンの在り方と考えてみるとよく理解できると思います。
要は各個人がより高いレベルの存在となることが生産性の条件となっていると考えられるわけです。
知識労働者の生産性を向上させるためにまず問うべきことは、何が目的か、何を実現しようとしているか、なぜそれを行うかである。 (『未来企業』より)
成果を上げるためには集中が必要です。集中させるためには目的が必要であるということです。