と、小宮氏は指摘します。
本当の成功を得たければ、いざという時の判断基準となるぶれない「哲学」をもたなければならないということです。
そのために小宮氏は論語や老子、プラトン等ずっと昔から読み継がれてきたような本を読むことを推奨しています。こうした読書が自分の考え方のバックボーンとなるということです。
また松下幸之助氏や稲盛和夫氏は「正しい考え方」をしていたからこそ日本を代表する事業家になれたといいます。
この二人に共通するのは人々を幸せにすることを考え、良い仕事をした結果としてお金を売ることは私利私欲ではないという考え方をしていたことです。
お金は良い仕事の「ごほうび」ということなのだそうです。「もっと良い仕事をしよう」と考え、その結果、お金も評価も得られる良い循環に入ることが可能となるといいます。
だから「利益」は目標であっても目的ではないというのです。
これは非常にドラッカー的です。ドラッカーは利益は目的ではなく条件であるといいます。小宮氏はそれを言い換えているだけであると考えられます。
(つづく)