アメリカの地方新聞社で実際にあったエピソードだそうです。
新米スポーツ記者が大きな取材から帰ってきた時の編集長とのやり取りです。
「記事はどこだ?」
「ありません。」
「なんだと?なぜ書かなかった?」
「試合が中止になりました。」
「試合が中止!? いったいなにがあったんだ?」
「スタジアムが崩壊したんです。」
「それじゃあ、スタジアム崩壊の記事はどこだ?」
「僕はそういった指示は受けていません。」
仕事における責任感とはその現場に一番近い人間として最大の成果を上げる行動とは何かを自分の頭で考えることです。
この新米記者にその後大きな仕事が回らなかったことは言うまでもありません。
ドラッカーは職務と任務という使い分けをしています。職務というのは名刺の肩書きの仕事で、任務というのは自身で設定する仕事です。
その現場において最大成果をあげる行動を考えるのは任務でしょう。
ドラッカーいわく
“ 一流は常に任務が職務を上回る ”
(浅沼 宏和)