組織・チームが成果をあげるためにはメンバーに割り当てられる仕事が適切に設計されていることが必要です。
ドラッカーは「不可能な仕事、人にはできない仕事をつくってはならない」といっています。
これは成果主義型の人事制度にありがちなことですが、極端に市況が悪くなっているときに契約件数だけを成果とみなして力技で成果をあげさせようとする場合等がこれにあたります。
そのようなノルマを達成することが過半数の社員にとって困難な場合は、ドラッカーの言う「不可能な仕事」であることを疑う必要があります。
そのような状況下にあっては何が成果なのかを厳しく検討する必要があります。
これは経営者の戦略的意思決定の領域に属するものです。
こうした努力を果たさないままに「ノルマを達成せよ」と要求しても納得性は得られないでしょう。
(浅沼 宏和)