私は東京にいた時、1日最低1度は喫茶店に入っていました。多い時には5回ぐらい入りました。
以下、印象的な部分を抜き出しておきます。
・喫茶店で垂直思考(自分の深いところで思考を進めること)を深める。
・インターネットは水平思考は促すが、垂直思考は深まらない。
・なぜ垂直思考が必要か?現代人はかつてないほど高い生産性やクリエイティブな価値を生み出すことが求められている。
・負荷をかけないと思考力が伸びない。頭に負荷をかける場所が喫茶店。
・「15分」は仕事をするのに十分な時間。1分1秒を無駄にしないで集中する。
・喫茶店でわざわざ何百円ものお金を払うのはコーヒーに対してではなく、「空間を買う」ため。
・日常生活から切り離されることでメンタル・コンディションが整う。
・喫茶店は掘り下げて語りやすい場所。集中した話がしやすい。
・喫茶店にはライブ感がある。ライブ感のある空間では集中しやすい。
・考え事は喫茶店のほうが進む。
・喫茶店は自宅でも職場でもないニュートラルな場所。ニュートラルだから本から刺激を受けやすい。
・「懸案事項が多い人は仕事ができる人」。逆に、今引っかかっていることがない人は成果を期待できない。
・懸案事項のリストを作れること自体、レベルが高い証拠。
・喫茶店は大人が勉強する場所である。
・スターバックスは大人の勉強に向いている。
まとめはこれぐらいにしておきます。
本書は当たり前といえば当たり前のことしか書いてありません。
しかし、知的生産の方法論を具体的に書いてあります。また、間違ったやり方が何かもわかるようになっています。
箸休め的なビジネス書ですが、なかなか実用的です。
斎藤氏は、かなり深い話をあっさりと書くという力量のある書き手です。
上のまとめを読むと大した話じゃなさそうですが、例によって決して本書も浅くはありませんでした。
ただし、買わなくても立ち読み程度で十分役立ちます。