2010年2月23日火曜日

組織の生存と成果の明確化

「 マネジメントにとって最大の責任は、組織の生存を確実にすることである。
組織の構造を健全かつ堅固にし、打撃に耐えられるようにすることである。
急激な変化に適応し、機会をとらえることである。 」 (『乱気流時代の経営』より)


戦略的意思決定が必要となる状況を明らかにする文章です。

現在にすっかり適応しきってしまうと環境変化にはついていけません。
いわゆる過剰適応という状況です。
生物が滅ぶ理由の多くは過剰適応と後に来る環境の変化です。
マネジメントについても同じことが言えます。

現代では環境変化は当たり前です。今日安全なことは明日は安全ではありません。ですから明日のために今日動く必要があるわけです。


「 まずマネジメントが行うべきことは、自らの組織があげるべき成果を明確にすることである。
これは、実際に取り組んでみれば明らかなように、最も難しく、最も困難な仕事である。
組織の外部に成果を生み出すために資源を組織化することこそ、マネジメントに特有の機能である。 」 (『明日を支配するもの』より)


実際に動くためには方向性の厳しい選択を迫られます。何かを選べば何かを捨てることになります。
これが「リスクをとる」という行動です。

現在のような不況期では戦略的取り組みのほとんどはすぐ芽を出すことはないでしょう。それであってもリスクをとりつつ資源を投入しなければならないわけです。

不況期になるとマネジメントの力量が問われることになります。
厳しい戦いが当然になるわけですから、その覚悟を決める必要があるでしょう。