2009年12月29日火曜日

書評 「予想どおり不合理」


ダン・アリエリー『予想どおりに不合理』早川書房、2008年  定価1890円



本書は行動経済学のおもしろい事例を集めたものです。マーケティングに役立ちそうな話が結構あったのでご紹介します。

行動経済学は最近はやりの経済学の分野です。

大和証券のCFで、「店主が店員に給料の『2割を貯金しなさい』というと、店員は『無理だ』という、そこで『じゃあ、給料の8割で生活してみなさい』というと、店員がなぜか『なんとかやってみる』と答えた」と紹介されていました。あれが行動経済学です。

心理学を利用して人間の不合理な経済行動を明らかにするものなので、結構読み物として面白いです。本書は砕けた文体なので気軽に読めます。

以下、本書に紹介されている主な法則をいくつかご紹介します。


◎おとりを使うとお客を誘導できる

A雑誌の年間購読料が2万円、Bウェブ版1万円、C雑誌とウェブ版のセット2万円。多くの人は最後の雑誌とウェブ版のセットを選ぶ。AはCのおとり。

値の張るメインメニューを一つおとりとして設定するとレストランの全体の売り上げが伸びる。

旅行会社が普通のイタリア旅行、普通のフランス旅行、ちょっとダメなフランス旅行の3つを用意すると普通のフランス旅行が選ばれがちになる

◎あらゆるものの価格はいい加減

需要もなく価値のはっきりしなかった黒真珠を買わせるため、高級宝石をあしらったアクセサリーのメインに黒真珠を採用し宣伝。「黒真珠は高級品」という観念を消費者に刷り込んだ。

新規オープンの店に前に行列を作っておく(サクラ)と、一気にブレークする可能性がある

スターバックスは他の店のコーヒーと違って見せるために、雰囲気の細部まで作りこみ、従来のコーヒーショップと値段の違いに意識を向けさせないようにして成功した価格競争の回避。

最初に頭の中に意識した価格が後々まで心に引っ掛かって価格決定に影響を及ぼす。

◎無料には絶大な効果がある

無料のものと有料の物を組み合わせる。「スーツ1着買うと2着目が無料」。トータルでペイする仕組みづくりの参考になる。

無料で千円の商品券をもらえるのと、700円出すと二千円の商品券がもらえるのでは意外と前者を選ぶ人が多い。不合理な判断。


他にもこんな法則が書かれています。

◎楽しみでやっていたことも報酬をもらうと楽しくなくなる。


◎自分の所有物は高く見積もる


◎同じ薬でも価格をかなり高くすると効き目も違ってくる
 
いかがでしょうか。結構ふだんからお店の術中にはまっていることもありますね。
 しかし、ほんのちょっとした操作によって経済行動の結果が大きく変わるという事実は重いでしよう。
 
知っていると知らないのでは大きな差が出ますから、行動経済学というものを心にとめておくと何かの際には役に立つと思います。

2009年12月28日月曜日

書評 続・「コアコンピタンス経営」

コアコンピタンス経営に関してハメルとプラハラードは経営者に対して次の質問を用意しています。

将来、あなたの会社が対象とする顧客は誰か?
将来、あなたの会社はどのような販売経路を使うだろうか?
将来、あなたの会社の競争相手は誰だろうか?
将来、あなたの会社の競争優位の源は何だろうか?
将来、あなたの会社の利益はどこからくるだろうか?
将来、あなたの会社の独自性はどのような能力からくるだろうか?
将来、あなたの会社はどのような商品ジャンルに参入するだろうか?

もし、経営幹部が未来についてのこれらの質問に具体的にこたえることができなかったり、あまり現在についての答えと変わらないのであれば、将来ナンバーワンであることは難しいであろうといいます。

上記の質問はドラッカーが会社のミッション(使命)を見出すために使う質問とかなり重なり合っています。

会社のミッションは強みに焦点を当てて見出されるものでしょう。

また上記の質問に答えることは、会社のストレッチ目標を設定することになるでしょう。


ところで、こうした質問への解答はあくまでその時点における仮説ということになると思います。

現在のストレッチ目標を追求する中で思ってもみなかった新たなチャンスが生まれてくることもあるでしょう。

ドラッカーはそうしたチャンスについて「予期せぬ成功」と表現し、とても重視しています。

そのようなチャンスに巡り合ったならば、方向転換が必要になるわけです。

しかし、その方向転換にしてみてももともと追及していたコアコンピタンスと極端にかけ離れることはないでしょう。

中小企業の場合、コアコンピタンスを明確に定義し、それを5年以上維持することはできないように思います。


当初に仮説を設定し、事後新たな状況変化に応じて仮説の微調整をおこないながらコアコンピタンスを形成していく必要があるでしょう。

2009年12月27日日曜日

書評 「コアコンピタンス経営」


ゲイリー・ハメル=C.K.プラハラード『コアコンピタンス経営』日経ビジネス人文庫、2001年 税込840円




原書は1995年の刊行です。この本は1990年代の経営戦略論の代表著作であり、またドラッカー理論の現代的実行法を考えるにあたり無視できない本といえます。



経営戦略論は、

1960年代の厳密な計画作成重視 

1970年代の現場から生み出されるパターン的な戦略(創発戦略、事後的な戦略)の重視

1980年代のポーターに代表される産業内部での競争状況とポジショニング(位置取り)の重視

という流れを経て1990年代企業内部の経営資源を重視する動向が注目されました。


コアコンピタンスとは、直訳すれば中核的競争能力とか中核的経営能力といった感じでしょうか。

ドラッカー流に言うならば、その会社における「強み」ということになります。

私は中小企業の場合には、もっとも現実的な戦略論は「強み」を意識することであると思っていますので、コアコンピタンスは非常に重要と考えるわけです。

コアコンピタンスとは具体的な製品や技術というより、個々の技術や人や資源や行動などを組み合わせる統合力によって生み出された企業全体の強みとして考えるべきものということです。

そのコアコンピタンスは長い年月の企業全体を挙げての努力によって獲得されるものであり、そのためにはストレッチ戦略レバレッジ戦略の二つが重要であるといいます。

ストレッチ戦略とは一言でいえば「背伸び」をすることです。
そしてレバレッジ戦略とは少ない資源から最大限以上の成果を生み出すように工夫に工夫を重ねることです。



最近NHKのドラマになった司馬遼太郎の「坂の上の雲」はそのよい例であるように思います。

明治期の日本が、普通に考えたならば100%勝ち目のないロシアに打ち勝つために国家を上げてストレッチ目標を設定し、国家を上げて最大限の軍備を整え、兵力も兵器も乏しい状況で知恵を振り絞って勝利にこぎつけた物語です。


そこでは考えられないぐらい高いストレッチ目標と、わずかな資源を120%どころか200%活用しきるレバレッジ戦略が実行されるさまが詳細に描かれています。

私は司馬遼太郎ファンなので本書を20年以上前から愛読していますのでドラマも見ています。



話を戻しますが、著者のハメルとプラハラードは本書を大企業向けの戦略として書いています。

しかし、ストレッチもレバレッジもない小企業は生きることはできないとも述べています。


次回は、本書の中小企業向けの読み方について考えてみたいと思います。

2009年12月26日土曜日

≪閑話休題≫ 市場環境

閑話休題 「限界的存在になるなとはいっても‥」


限界的存在について6回ほど連載してきました。


いくら「中小企業は規模と黒字比率が比例します」とか、「一人当たり粗付加価値が大切です」とかいっても、現在の市場環境が大変ですからそうそう都合よく思い通りにはいきませんね。

よく承知しております。


しかし、まず基本的な知識から固めていったほうが経営のミスリードが少なくなると思うわけです。


経営環境が激変する状況について、ドラッカー「乱気流時代」と呼びました。

ドラッカー主義の系譜を引くフィリップ・コトラーの近著では「カオティクス」と呼んでいます。

理論家たちも、こうした状況での振舞い方は主要なテーマにしています。

来年以降、私も理解を深めていきたいと思います。

「限界的存在」と中小企業③

中小企業が「限界的存在」とならないためには、一人当たり粗利益額1000~1300万円を目標とするとよいと申し上げました。

上場企業の場合ですと、これが2000万円以上になるのが普通です。
また、その程度の価値を生み出していないと上場企業として必要な体制を維持することも困難であると思います。

しかも優良企業ですと3000万円以上になり、上位企業ではそのはるかに高い数字に達します。

ダントツ1位の任天堂はなんと1億8000万円です。
社長から新入社員まで平均して、一人当たりで2億に近い価値を生み出しているのです。
まさに圧倒的なマネジメント力ですね。

ドラッカーは現代では組織こそが成果を生むと断言していますが、それを納得せざるをえない数字であると思います。

ちなみにトヨタは3000万円ちょっとというところです。

上場企業に比べてみると中小企業の経営リスクがいかに高いものであるかがお分かりになると思います。

中小企業はたとえ現在の業績が好調であったとしても油断することなく、次の展開を深く考えなければならないわけです。

一人当たり付加価値額が1000万円に遠く及ばない企業はビジネスモデルを根本から考え直す必要があるでしょう。


ここにマネジメンの必要性が認識されるわけです。


しかし、中小企業ではなかなか適切なマネジメントが行われることが少ないため、業況を立て直すことは困難なようです。

自社を取り巻く状況にあせりをおぼえつつも、何も策を打てない企業が多いように思われます。

その原因のひとつとして突出した強みを持たないことがあげられるでしょう。

同業者に比べて何らかの点で抜きんでたものがなければ、事態を打開することは難しいでしょう。

こうした場合、現在を何とかしのぎつつ中長期的に強みを構築していくマネジメントをしていくしかないでしょう。

いずれにしても何を、いつ、どのようにしていくかを明確にしなければなりません。

具体的にどうしていくかについてはこのブログで説明していきたいとおもいます。


ところで、本日から当社は冬期休業となるため、年末年始はドラッカー経営について説明するのをいったん休止させていただきます。


冬期休業中は、主に書評を掲載させていただきますのでよろしくお願いします。

2009年12月25日金曜日

「限界的存在」と中小企業②

中小企業における「限界的存在」も規模と一人当たり付加価値額の関係である程度示すことができます。


売上高別の黒字企業割合は以下の通りです。


0.5億円以下    29.8%  (黒字企業割合)
1億円以下     43.4%
2.5億円以下    55.3%
5億円以下     66.7%
10億円以下    74.8%
20億円以下    79.9%
30億円以下    81.6%
30億円以上    84.8%   *TKC経営指標 H20 より



規模と企業力が明らかに比例していることがお分かりになると思います。


また売上高5億円以上の企業は指標全体の企業数の9.2%を占めているにすぎません。


したがって規模において中小企業の上位1割に入っていれば、比較的安定性を得やすいといって間違いないと思います。



黒字企業のさらに上位15%である優良企業の平均を売上高で見てみると、業種によって相違していますが、おおよそ3~8億円程度の規模であることがわかっています。

ちなみに、その内訳は

建設3.7億円 製造6.1億円 卸7.7億円 運輸4.4億円 小売4.9億円 飲食2.7億円 サービス3億円


となります。


中小企業の中でもこうした条件に当てはまる企業の特徴としては一人当たり粗付加価値(粗利益)額が高いという共通点があります。


多くの業種において優良企業又は規模の大きい黒字企業の一人当たり粗付加価値額は、1000~1300万円程度あります。(ただし飲食・サービス・小売は黒字企業でもかなり低くなりがち)


これをクリアしている企業は現状では適切にマネジメントされており、逆に一人当たり粗付加価値額が低くなればなるほど「限界的な存在」に近くなるといえます。

2009年12月24日木曜日

「限界的存在」と中小企業①

前回までは零細企業について検討しました。

今回からは中小企業における「限界的存在」を考えたいと思います。まずは中小企業とは何かを考えてみましょう。

前回までの定義によって中小企業とは10人超(飲食・サービス業等は5人超)の企業を指すことになります。


中小企業基本法によると、人数に注目した観点からは

製造業300人以下、卸売業100人以下、小売業50人以下、サービス業100人以下が中小企業ということになっています。

こうした数字が一つの目安となるでしょう。


ところでドラッカーは組織の構造に注目した定義を行っています。


小企業‥トップと社員との間に1階層あり。 例:工場長、部長

中企業‥大企業と小企業の間にあるあやふやな存在。業務遂行の仕事に専任者が必要。目標設定は機能別の部門長が担当するのがベター。専門職の取り扱いの問題が発生。

大企業‥トップマネジメントの仕事をチームで行い分担しあうことが必要。例:社長は業務遂行の最高責任者、同時に生産担当役員と販売担当役員がそれぞれ業務遂行の責任の一部を負う。


なかなかまとめるのが難しいのですが、単純な構造で仕事に支障の出ない規模が小企業、きちんとした組織的枠組みが必要な規模が大企業、その中間的存在が中企業といったところです。

組織として成熟していない規模が中小企業としてとらえることができるということでしょう。

総社員数は目安に過ぎません。中核的社員の数が重要な意味を持ちます。


コンサルティング会社では、200人という規模ですでに大企業である。
大企業の組織構造とマネジメントを必要とする立派な大企業である。
‥‥秘書、使い走り、事務員を除き、全員がトップマネジメントか少なくとも上級の経営管理者だからである。
ルーマニアの軍隊のように将軍と大佐しかいない。


従業員の数だけは膨大であっても、他の側面、特にマネジメントの構造と行動については中小企業並みのものがある。
ある水道会社は従業員が7500人いた。しかし、マネジメントは「おもちゃ屋ほどのもので十分」だった。
‥‥マネジメントらしい仕事が必要なのは、州の組織、市議会、一般市民との関係だけであり、それは75人の会社であろうと同じであった。
      (『現代の経営 下』56-57頁)


この記述は1954年のものですが、現在はさらに組織が考慮すべき内容が複雑になっていると思います。

ですから、規模が小さくても上のコンサルティング会社的な意味で大企業のようにマネジメントする必要がある会社が増えているでしょう。(ベンチャー企業などは小規模でもそれに該当することが多くなるでしょう)             

また、このドラッカー的な意味での純粋な小企業は少なくなっていると思います。
複雑な経営環境に適応するためには自社を小企業といえども中企業的な要素が必要となっているでしょう。

その場合、組織形態として小企業であっても、マネジャーの必要とされる力量は相当高いものになります。
中企業と小企業を分けて考えることの価値は少なくなったように思います。

次回は中小企業的な意味での「限界的存在」について考えてみたいと思います。

2009年12月23日水曜日

「限界的存在」としての零細企業③

企業は一定の規模を下回ると限界的存在となります。

そして、その最下限である零細企業について2回にわたって検討してきました。

基準は以下の2点でした。


①社員数10名以下の企業(飲食・サービス業等は5人以下

売上高1億円以下の企業(飲食・サービス業等は5千万円以下


これに該当する企業は零細企業であり、その経営は実質的に個人事業であると見たほうが判断を誤らないのではないかと思います。

ちなみに中小企業基本法の定義を見ると、おおむね20人(商業またはサービス業に属する事業を主たる事業として営むものについては、5人)以下の事業者が「小規模事業者」となっています。

私があえて10人以下に基準を緩めた理由は、黒字企業の中には10人台であっても高付加価値を付けている場合が見受けられるためです。


さて、零細企業より上の規模を中小企業とみるわけですが、このサイズになってくると経営の実質的な内容によって限界的存在を検討していく必要があるわけです。

それについては、また機会を改めて検討したいと思います。

2009年12月22日火曜日

「限界的存在」としての零細企業②

「限界的存在」10人以下(サービス業等は5人)の零細企業と見るべきと前回書きました。

これはあくまで現在の中小企業の経営指標の趨勢から割り出した現時点における判断です。

「限界的存在」の定義は状況が変わればまた変わっていくでしょう。


細かい数字は割愛しますが、とある経営指標によると中小企業経営に関してさらに厳しい状況が明らかになります。


平成20年度の実績をみると

売上高5千万円以下の企業では70%以上が赤字です。黒字は30%以下です。

ところが売上高1~5億円以上の規模では逆に約55 %が黒字なのです。

さらに売上高が5億円以上になると黒字企業の比率は約75%にまで上昇するといいます。


つまり規模小さくなるほど経営が厳しくなる傾向にあるのです。


この数字はリーマンショック以後の数字が出てきたらかなり変わってくると思います。
そのダメージはおそらく小さい規模の企業ほど大きいであろうと予測しています。

企業の社員数が10人以下の企業が限界的存在であるといいましたが、趨勢分析によると社員数が増えるほど一人当り付加価値が増える傾向にあります。

逆に10人以下の場合、急速に付加価値が低下することがわかっています。

この二つの指標から、私は10人以下の零細企業は、規模の拡大ができなければ環境変化の中で常に高い経営リスクに直面していると考えたわけです。


昨今の世界的な経営環境を考えますと日本の成長率が大幅に高まる可能性はほとんどないと思われます。

このような環境であるからこそ、企業として中長期には限界的存在から抜け出す意欲や考えを持たなければならないと思うのです。


しかし、残念なことにドラッカーは限界的存在である企業に対して厳しい見方をしています。



小企業や中企業に共通する問題は、規模が小さすぎるために必要なマネジメント(経営管理者)をもつことができないことである。
‥‥大企業に比べて多芸であることが求められる。しかも、大企業のそれと同じように有能であることを求められる。
         (『現代の経営 下』67頁。*多少短く書き換えてあります)


つまり、中小零細企業は常に十分なマネジメントを行えないということになるわけです。


企業が躍進するためには何が必要でしょうか。


それは同業他社と比べて突出した強みがあるかどうかに尽きると思います。

専門的にはそれをコア・コンピタンス(中核的経営能力)といったりします。

わかりやすく言えば「同業者が舌を巻くような何か」があるかということです。


規模も小さく、同業他社から見ても平凡な会社は「限界的存在」である可能性が高くなるわけです。

こうして整理してみると、中小零細企業は限られた経営資源しかないため躍進しにくいにもかかわらず、突出した強みを持って躍進せざるを得ないわけです。

中小零細企業は、こうした矛盾を抱えたままで前に進まなければなりません。

2009年12月21日月曜日

「限界的存在」としての零細企業①

ドラッカーは、シェアが一定水準以下となった企業「限界的存在」と評します。


限界的な存在となった供給者は、いかなる景気後退、ごくわずかの軽度の景気後退によってさえ、市場から駆逐されるおそれがある。
   (『現代の経営 上』89頁より)


ドラッカーは、おそらく大手企業同士の間での優劣を評する概念として「限界的存在」という表現を使っていると思われます。


私は、この表現を日本の中小企業向けに新しく定義する必要があると思っています。


先日開催したセミナーで「戦略的コスト管理」を具体的に説明する資料として、業種別の一人当たり粗付加価値額を企業規模別に見ることのできるグラフを作成しました。


そこでわかったことは、どの業種でも一定の規模(人数)に達していない会社の場合には、高い付加価値を生み出すことが難しいということです。
簡単にまとめると以下の2点になります。



①製造・建設などの業種では少なくとも10名数名(サービス・飲食・小売等はその半分程度)いなければ高付加価値を生み出しにくい。


優良企業(2期連続黒字企業の各種指標の総合点で上位15%)は、平均的に15~30名ぐらいの規模である場合が多い。(もちろん業種によってかなり異なります)



そこで私は中小企業においては10名以下(サービス・飲食業などは5名以下)を規模において「限界的存在」とみてよいのではないかと考えます。

これに当てはまる企業は零細企業であると定義して差し支えないと思います。

零細企業の場合、常に高い経営リスクにさらされているということができます。

零細企業は規模において少なくとも10名(サービス・飲食等は5名超)をえることを当面の目標とすることが必要になります。